「私立学校の教員は給料が高い」と聞いたことがあっても、実際のところはどうなのでしょうか?
実は、私立学校の求人票を見ても給料は書いていないことが多いです。
本記事では、給料が高い私立学校を見極める具体的な方法を紹介します。大学附属校や偏差値の高い進学校がなぜ高給なのか、その理由や見分け方、注意点まで詳しく解説します。
【結論】給料が高い私立学校の特徴
特徴 | 理由 |
---|---|
偏差値が高い学校・名門校 | 1クラスの人数が多く、教員1人あたりの生徒数が多いため給与水準が高い |
大学附属校 | 大学の学費収入も法人財源となり、経営が安定している |
男子校・共学校 | 女子校よりもクラス人数が多い傾向があり、教員1人あたりの生徒数が多い |
なぜこれらの学校は給料が高いのか?
教員1人あたりの生徒数が多い
私立学校の給料は、「教員1人に対して何人の生徒がいるか」によって大きく左右されます。
- 偏差値が高い学校は、手のかからない生徒が多く、1クラスの人数も多い傾向(40人超えもあり)。
- 一方、偏差値が低い学校は、生徒指導案件が多く、1クラスの人数を減らす必要があるため、教員1人あたりの生徒数が少なくなりやすい。
大学附属校は経営基盤が強い
大学附属校は、
- 中学・高校だけでなく大学の学費収入も法人全体の財源
- 生徒募集が有利(大学推薦枠の存在)
- 大学が黒字なら、附属校の赤字もカバー可能
そのため、安定的に高い給料を維持しやすい一方、採用試験の倍率は高くなりがちです。
📝補足情報:「附属校」と「系列校」の違いに注意
大学の名前がついているからといって、必ずしも附属校とは限りません。
・附属校:大学と同じ法人が運営(例:学校法人〇〇大学)
・系列校・系属校:大学と経営が別法人(給料はそこまで高くない場合あり)
→ 法人名が「学校法人〇〇大学」となっていれば、その大学と経営が同じ
女子校は給与水準が低め
女子校はきめ細やかな教育を特徴としており、1クラスの人数が少なめ。そのため、教員1人あたりの生徒数が少なくなり、給料もやや低めの傾向です。
宗教系私立学校と給料の関係
- 宗教学校は寄付金が多く集まり、経営が安定することがある。
- ただし、「宗教だから高給」とは限らない。
- キリスト教系:給料が高い学校もあれば、慎ましさを重んじ低めのところもある。
- 仏教系:やや高い傾向があるが、あくまで「傾向」の話。
採用試験で給料を聞いてもいい?
面接の場で給料を尋ねるのはあまりおすすめできません。
- 面接時は印象が悪くなる可能性
- 給料は経験年数や年齢によって異なり、即答できない場合が多い
→ 内定後に聞くのがベスト。
この段階なら非常識ではなく、働く準備として自然です。
採用試験説明会を活用する
稀に、教員採用試験の説明会を開催する学校があります。
- 説明会では、給料や福利厚生などの条件を詳しく説明してくれる場合があるため、可能な限り参加するのがおすすめ。
- 説明会の情報は、多くの場合、採用試験の募集要項に記載されています。
実体験:大学附属進学校での給与と待遇
- 年収が前任校より100万円以上アップ
- 学校行事ごとに手当
- 有料研修費用の全額負担
- 福利厚生が一般企業の大企業並みに充実
まとめ
給料が高い私立学校を見極めるには、求人票だけでは不十分です。偏差値・大学附属校かどうか・男女別の学校形態などの特徴を踏まえ、教員1人あたりの生徒数が多い学校ほど給与水準が高いことを理解しておきましょう。
さらに、説明会への参加や募集要項の法人情報チェックも有効です。最終的には、待遇だけでなく、自分の教育観や働き方に合った学校を選ぶことが大切です。